新型コロナウイルス後遺症とは

これは新型コロナウイルスの感染後に、感染時の症状の有無に関わらず感染回復後に様々な症状が遷延することがあります。これを新型コロナウイルス後遺症（コロナ後遺症；Long COVID）といいます。感染者の増加に伴い、後遺症に悩む方が急増しています。

原因・症状

原因はウイルス感染に伴う組織（特に肺）への直接的影響、サイトカインストリーム（ウイルス由来の全身性過剰炎症）の影響、血液凝固亢進と血栓に伴う血管損傷、血流症などが言われていますが、現状でははっきり判明していません。感染者の30-40%程度に認められ、比較的若い女性に多く認められます。急性期から持続する症状や、経過途中や改善後出現して持続します。具体的症状としては倦怠感、咳嗽、呼吸困難、記憶障害や集中力低下、味覚・嗅覚障害、脱毛、動悸、男性の生殖機能低下などの報告があります。

Long COVID症状

症状は経過と共に軽減しますが、なかには6ヶ月後も継続する場合があります。

Long COVID症状の推移

治療

現時点で決定的な治療薬はありません。個々の症状に合わせた治療薬（含む漢方治療）、リハビリテーション、生活指導などになります。コロナワクチン接種により後遺症の出現頻度が減少しています。加えて後遺症が出てしまった後でもワクチン接種で症状改善した報告があります。